トランプ大統領は戦争をするか?

アメリカの心理学者、デービッド・マクレランドは、よく知られる社会的欲求(Social Motive)理論を作り上げた人だ。彼はその後、マクレランドセンターというリサーチ・コンサルティング会社を立ち上げた。マクレランドセンターは、その後、私が所属していたヘイコンサルティンググループの一部になったので、私もそのセンターの研究員とよく仕事をしたものだ。社会的欲求理論では、人間の根本的な社会的欲求(あるいは動機)には、(1)達成欲求、(2)親和欲求、(3)権力欲求の3つがあると説く。(後に4つ目の回避欲求が付け加えられた。)人は皆、この3つの欲求を持っているが、人によってそのパターンやレベルが異なり、それが個人ごとに特徴のある社会的行動に結びついているというものだ。世界各国の7万人近いサンプルを元に展開している理論なので、これはかなり納得できる理論体系である。

センターの研究の一つに、アメリカ歴代大統領の社会的欲求を分析したものがある。元大統領のほとんどは他界しているので、分析に当たっては、彼らが残したスピーチや書物などを特殊なソフトで解析した。その結果が下の表だ。これまでの大統領には3つのグループの人たちがいる。グループA(黄色でハイライト)は(2)親和欲求が低く、(3)権力欲求が高いパターンだ。このグループの大統領たちは、リーダーシップがあって、決断力がある「強い大統領」だったという印象を持たれている。グループB(緑でハイライト)は(2)親和欲求が比較的高いパターンだ。このグループは、「イマイチ」の大統領で、アメリカ国民の間でもあまり語られることはない。印象深くないリーダーである。グループC(紫でハイライト)は(1)達成欲求が高く、それと比べると(2)親和欲求と(3)権力欲求が低いパターンである。この人たちは個人としての能力はとても高かったが、親和、権力欲求の欠如で、周りの人たちに影響を与えて彼らを動かすことができなかった。空回りしたリーダーである。

さて、ドナルド・トランプ大統領である。一年前まで多くの人たちは、彼のコミカルな演説を聞いて、あまりにも常識破りで、有り余る「カネ」を武器にとにかく目立ちたいだけの変人、道楽者ぐらいにしか思っていなかったのではないだろうか?しかし、彼は諦めずやり遂げた。生涯をかけて執着しているのは、権力である。上の三つのグループでは明らかにグループAに属する。グループAの全ての大統領たちは、敵対する相手国に対して躊躇なく戦争を仕掛けた人たちである。従って私は、トランプ大統領は間違いなく戦争をすると読む。すでにシリアに対して59発のトマホークを発射したが、これはまだ序の口だろう。北朝鮮がアメリカに対して何らかの攻撃を仕掛けたら、アメリカ軍は間違いなく大きな牙を剥くだろう。

アメリカ大統領分析

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